上記に記載した技術はあくまで当社が考えた一例となります。
この設備やシステムを活用し最適な未来の陸上養殖の産業化が出来るよう、オープンイノベーションによる要素技術のコラボレーションが皆様と実現できればと当社は考えております。
閉鎖循環式陸上養殖場
閉鎖循環式陸上養殖設備(装置)について
(◎2018(平成30)年8月特許出願)(◎2020(令和2)年3月審査中)
当社の「閉鎖循環式陸上養殖設備」は「活性汚泥(バイオ処理)」技術を応用した「アンモニア無毒化(硝化/脱窒)」処理システムを構築し、「MF膜(液中膜):SS分離装置」を導入した、「綺麗な飼育水」の水質管理を行います。当社、開発(特許取得)の「SUIMER」(高効率酸素溶解装置)を導入して、飼育水槽のDO値を約5.7ppm以上に安定した供給を行います。養殖設備全体として、飼育装置システムの簡素化を図り、効率的な「運転管理」を行うと共に「保守管理」が容易な養殖飼育システムを構築しております。
- アンモニア態窒素の安全な無毒化
アンモニア態窒素(NH₃)の「無毒化」処理は「活性汚泥バイオ処理」技術による「硝化/脱窒処理システム」を構築しております。
- 飼育水は"綺麗な水"に運転管理
飼育水中の懸濁物(SS)は「MF膜:SS分離(装置)」で濾過除去されてろ過水は「綺麗な水」にして飼育水槽に戻されます。
- 飼育水の溶存酸素濃度を高濃度で維持運転
飼育水槽のDO値を≒5.7ppm以上の高濃度に保持し、安定した飼育を行う事が出来ます。
- 飼育関連の装置(機器)の設備コストを低減
装置(機器)は「実績のある汎用品」、安価で耐久性があるものを採用し装置(機器)コストの低減を図っております。
- 日常運転管理及び日常メンテナンスが容易
養殖飼育においては、「日常運転管理」(監視実務)が重要である事は言うまでもありませんが、「飼育水の水質管理」と日常的な「設備メンテナンス」(日常点検/掃除)を実施する事が重要であります。
装置(機器)は比較的簡単に構成されており、日常運転管理及び日常メンテナンスが容易な配慮をしております。
(1)閉鎖循環式陸上養殖設備 システム(概要)
「閉鎖循環式陸上養殖設備」は「活性汚泥(バイオ処理)」による「アンモニア無毒化(硝化/脱窒)装置」を設置し、更に「MF膜(液中膜):SS分離装置」を導入して「綺麗な飼育水」の水質管理を行います。当社、特許取得の「SUIMER」(酸素溶解装置)を導入して、飼育水槽のDO値を約5.7ppm以上に安定した飼育を行います。養殖設備全体として、飼育装置システムの簡素化を図り、効率的な「運転管理」を行うと共に「保守管理」が容易な養殖飼育システムを構築しております。
(2)飼育水槽:プロセスバランス
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
「飼育水槽」は15㎥を標準とし、飼育量:750kg/槽(飼育率=5%)、給餌量:11.25kg/日としております。飼育水は「循環ポンプ」で循環して流水飼育を行います。この循環ラインに「SUIMER」(酸素溶解装置)を設置して、必要な酸素量を供給します。
(3)硝化槽(NH₃酸化):プロセスバランス
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
「硝化槽」では好気的環境(DO≒7.5ppm以上)で「活性汚泥(MLSS)」の「硝化細菌」の働きで「アンモニウム態窒素(NH₄-N)」を「亜硝酸態窒素(NO₂-N)」に酸化し、更に「硝酸態窒素(NO₃-N)」に酸化して「アンモニア」を無毒化します。
(4)脱窒槽(硝酸還元):プロセスバランス
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
「脱窒槽」では、貧酸素域(DO=0.5ppm以下)で「活性汚泥(MLSS)」の「脱窒細菌」の働きで、「亜硝酸態窒素(NO₂-N)及び硝酸態窒素(NO₃-N)」を還元して窒素ガス(N₂)として気相放出して無毒化処理を行います。脱窒菌には「炭素源」(水素供与体)が必要ですが、通常は「メタノール」を使用します。
(5)懸濁物SS分離:プロセスバランス
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
飼育水中の残飼及び排泄物による「懸濁物(SS)」は「MF膜(液中膜)濾過装置」で分離濃縮されてます。これは系外に排出(間欠)処理を行います。排出された「懸濁物(SS)」は水耕栽培などの肥料として有効活用が可能です。
(6)酸素供給(SUIMER):プロセスバランス
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
閉鎖循環式陸上養殖では、飼育水を循環して再利用する事から「溶存酸素(DO)」については流水(掛け流し)飼育よりも厳密で適切なDO管理をする必要があります。当社、「SUIMER」(酸素溶解装置)を飼育水の循環ラインに設置して水温の「飽和濃度(DO)」程度まで高く保持して飼育水槽に供給出来るので、飼育水槽の「酸素濃度」約5.7ppm以上の安定した飼育が可能です。
(7)閉鎖循環式陸上養殖(水槽)の水質管理値
(うなぎ養殖:15㎥ 参考値)
閉鎖循環式陸上養殖は「飼育水槽」の飼育水を循環し再利用を行っているため飼育水中の「有害物質(アンモニア)」を無毒化する「硝化/脱窒装置」や「懸濁物(SS)」除去の水質浄化装置が必要です。「非解離アンモニア(NH₃-N)」は非常に毒性が強く、「pH=7.0」を超えると割合が急増します。「硝酸態窒素(NO₃-N)」は約500mg/Lを超えると「脱窒」が必要となります。飼育水の「溶存酸素」は「SUIMER」(酸素溶解装置)で約5.7mg/L(持続的養殖生産確保法に準拠)を保持し安定した運転が可能です。
水質項目 | 濃度 :mg/L・()内最大値 |
JMP 管理値 濃度 :mg/L・()内最大値 |
---|---|---|
水素イオン濃度(pH) | 7.4~7.7 | 6.0~8.0 |
化学的酸素要求用(COD) | 3(5) | - |
生物化学的酸素要求量(BOD) | 1(2) | - |
懸濁物質量(SS) | 10(20) | 10以下 |
非解離アンモニア(NH₃-N) | 0.025以下 | 0.05以下 |
アンモニア態窒素(NH₄-N) | 2(5) | 0.2~2 |
亜硝酸態窒素(NO₂-N) | 0.5(1.0) | 0.5以下 |
硝酸態窒素(NO₃-N) | 5(30) | 100 |
溶存酸素濃度(DO) | 4.5以上 | 4.5以上 |
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